木下 洋子さん

 「野焼き支援ボランティア 次の千年へ」という冊子を登山仲間から渡され、「一緒に行かんね」と誘われて、8年になる。

 当時、山歩きをライフワークの一つとしていた私は、阿蘇の草原の維持・再生に携わることで、自然からの恩恵にお返しできるのではとの思いが高まり、2015年2月に初心者研修会を受講。知らなかったことを沢山学び、興味がわいてきた。私も参加したいと思い受講当日に入会した。

 桑の実色のボランティア手帳は4冊目になったが、最初の支援手帳は細かく記している。

 2015年3月22日、南阿蘇村夜峰山野焼き火消し棒一班、山内リーダー松宮リーダー鹿9頭うさぎ3羽。

パチパチと音をたて、炎が傾りを駆け上がり、熱気と共に火柱が見える。センセーショナルなボランティアデビューだった。

 その後の活動では「ヒヤリハット」の経験もあり、先輩の方々に学ことが多かった。

 数年後、当時事務局にいたS氏から「リーダーになりませんか」と言われ、とっても躊躇したが、活動に出る女性リーダーの必要性も理解できたし、何か役に立てるような気がしてリーダー研修を受けた。

 新人女性ボランティアや初参加の方への気配りを忘れず、気持ちよく支援活動してもらえる手助けが出来るならと思っている。

 先頃、根子岳の山頂から眺めた阿蘇谷の広大なカルデラを「次の千年へ」の思いで、微力ながら草原再生に関わる活動に参加していることを誇りに思っている。

(草原だより 93号より)