髙木 眞さん
サッカーで遊んでいた孫二人が、汗も拭かずに台所に直行し、蛇口をひねってコップの水を一気に飲む。そして「あ~ぁおいしい!」と大きな一声。
私の阿蘇野焼き支援ボランティアへの活動の礎は、生家から東方向に目を向ければそこに阿蘇山がある。その阿蘇の自然の恵みに何か報いることができないものかと思っていたこと。更に、福岡赴任の際に熊本の水の美味しさと大切さが身に染みたことです。
私は、飲料水や趣味の蕎麦打ちのためによく阿蘇の水源に水を汲みに行っていました。私たちは水をはじめ自然から様々な恩恵を受けています。しかし、その自然は自然だけでは守っていくことはできません。阿蘇の地元の方々の永年の農・畜業などの営みが守ってきてくれました。 私は、子や孫、そしてその子等がいつまでも水道から出てくる阿蘇の天然ミネラルウォーターを「あ~ぁおいしい!」と言って飲めることを願っています。そのためにも自然の恵みを育む阿蘇の草原と、それを守ってきた地元の人達に心から感謝しながら、これからも体力が続く限りこの活動を続けていきたいと思います。
(草原だより 85号より)