高森茂次さん

退職後遊んでばかりでなく、「少しは社会の為に!」と軽い気持ちで参加したのですが、今では野焼き・輪地切りが楽しみとなり最優先で参加しています。

野焼きのすごい勢いで燃えあがる炎や、焼き尽くした草原の黒々とした眺めも壮観で感動的ですが、輪地切りはきつくて苦労も多く大変ですが、より充足感があります。秋空の大自然のなかで体を動かし、汗を流しての作業は無心になれ、作業後の昼食の美味しさ、地元の方からの感謝の言葉、温泉で疲れを癒し帰途中の阿蘇の雄大な山並みと綺麗な草原の眺め、そして「この素晴らしい草原美に貢献している」という満足感と達成感はなんとも言えません。

参加するまで地元の方がこんな大変な作業をする事で、阿蘇の草原景観美が保たれているとはまったく知りませんでした。特に輪地切りに参加してからは地元の方(特に牛を飼われていない方)にはそのご苦労に感謝し、少しでも力になれたらと思うようになりました。

畜産業の衰退、牧野や地元の方の高齢化等の問題もありますが、皆様とご一緒に素晴らしい草原を守っていきたいと思います。

(草原だより 35号)