柴原良嗣さん

私は野焼き支援ボランティアを始める数年前から、南阿蘇で湧水の水汲みをしていました。熊本市は地下水が水道水の源泉であるという恵まれた環境にありますが、そこに満足できず、当時夫婦して旧白川村周辺の湧水を試飲して回りました。

いちばん有名なのは白川水源ですが、入場料が必要なので候補から脱落。その近所に「八重の桜」に出た「鬼官兵衛記念館」の有る明神池、竹崎水源、池の川水源等々を回り、最後に見つけたのが吉田城御献上汲場です。夫婦の意見一致でここだと決めました。現在でも月に2~3度水汲みに出かけます。土、日曜日に出かけると県外からの人も来ており、「ここが一番いい」という人が多くいます。

現役時代に始めた湧水汲みですがだんだん続けて行くうちに、無料でいただくばかりで何か恩返しができることはないかと考えるようになりました。

そんな時に知ったのが野焼き支援ボランティア活動だったのです。参加後、阿蘇は熊本だけではなく九州の水瓶だということを知り、益々、草原維持活動に参加する意欲がわきました。おいしい水を後世まで伝えたいといつも思っています。

(草原だより59号より)