「茅」は屋根を葺くための材料の総称で、かつては日本全国で見られましたが、現在では草原が減少した結果その産地は限られ、阿蘇や御殿場、北上川の河口など全国でも僅かになってしまいました。
2025年日本国際博覧会(略称「大阪・関西万博」)のシグネチャーパビリオンのひとつで建築家・隈研吾氏が設計・小山薫堂氏がプロデュースする「Earth Mart」では、阿蘇をはじめ全国5か所で刈りとられた”茅”が屋根の素材として大胆に使用されています。茅は、かつて里山の暮らしにあった営みの循環の象徴であり、そして、小さな屋根の集積は市場のようにその繁栄と賑わいを表現しています 会期後には、別の場所で再び再利用される予定で、茅を刈取り、草原を利用することで多様な里山の生態系が維持されることにもつながっていくのです。
阿蘇では農業形態や生活様式の変化により、草原の必要性が低下、また地域でも顔者高齢化がすすみ、草原管理の担い手不足も深刻化しています。そのため、阿蘇の草原は今、消滅の危機に直面しています。
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